「たった今だ…。 八の妖力と、俺の力…。 そして、他の妖怪が誰も手に入れられぬ物…。 それらを手に入れ、俺はたった今、最高位の妖狐となった…。」 炎尾は一瞬、チラリと五穂を見た。 《それは…一体何だと言うのだ…。 我等に出来ず…貴様にだけ与えられる物とは…何なのだッ!!》 今にも襲いかかりそうな勢い。 炎尾は五穂を庇うように前に立ち、言った。 「貴様等には、到底分からぬ物だろうがな…。」