「って、着てるし・・・・・・」




「蓮山さんってこんな趣味があったの?」

フリフリの洋服を身にまとったユリ子が両手を広げている。

ロココ調の乙女なら一度は憧れるドレス。



「だから、それには訳があってだな」

「なになに?聞いて差しあげましょう」

「そんないやらしい目するんじゃありません」



楽しそうにからかうユリ子に蓮山がしかる。


「それは、高校一年生のときの文化祭「趣味で?」

「・・・・・・」

蓮山を横目にユリ子はにっこり笑っている。

「背が低いって話しただろ?女の子みたいだったんだ。それで女子が無理「やっぱり趣味!?」


「・・・・・・」

「うふふ」

勝ち誇ったようすで、蓮山の顔をのぞくユリ子。

上目使い。

上気した頬。



「お嬢様。そんなに俺をからかうと・・・・・・」

「え?」


ドレスがなによりもユリ子の美しさを引き立ててる。





蓮山が今度はユリ子に迫る。

「え?ええ?」


ユリ子がするすると後ずさりすぐが、壁にぶつかった。

逃げられない。



動揺するユリ子とにっこりと笑う蓮山。

立場が逆転していた。




「お仕置き」