*
パタン
扉の向こうにはユリ子がいる。
しかも裸。
「バカだ、俺」
意識なんかして。
違うこと考えよう。
「何コレ!?」
ドア越しから聞こえるユリ子の声。
「フリフリ〜!可愛い!」
フリフリ、可愛い?
ふたつのキーワードが蓮山の検索に一件ヒットした。
「違う!違うんだ!」
蓮山はドアをあけようと、取っ手に手をかけた。
「待って!まだ裸だから!」
「え?あ、そうか。ごめん!それな、色々あってだな、」
「なにーー!?聞こえない」
「後で話す!───ったく」
蓮山は胡坐を組んで座り込んだ。
言い分がある。
ガチャ
すぐにドアが開いた。
「お待たせ~~~」