『静まれ。』


教師が言った。


『紹介する。麻魏 燐[アサギリン] 荘司[ソウシ]だ。』

『名前もカッコイイ。』


一人の女子が言う。


『そして二人は双子だ。』


『双子?似てない。』



『本当に双子?』


そんな声がする。まあ確かに似てない。


『それで二人の席は……』


『燗渚の左右で。以上。これは決定時効。』

なんで私のよこ?


よく意味わかんない。



『よろしく。俺麻魏 燐』


「まあ。よろしく。」


右に座った人が喋りかけてきた。



『転校初日で教科書持ってないんだ。見してくれる。』


「私にじゃあなくあんたの隣の人に見して貰えば。」

『君じゃあなきゃ嫌なんだ。』


「変わった人。」


『そうかも。』


「まあいいわ。」


『サンキュ。』


「明日は見せないから。」


『分かった、必ず明日は持ってくる。』