◆利琥◆



「また転校かよ…」

今年3度目の転校。


別に慣れっこだからいいけど。


俺は霧野 利琥 キリノ リク。

ダチは祐樹 ユウキ と潤 ジュン と哉弥 ナオヤ。


俺が親の都合で転校するっつーたら、あいつらついてきやがった。

まぁ、いい奴らだから頼りにしてるけど。



俺たちは適当に話をしながら、新しい高校に向かった。

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「ね、あの人たちじゃない!!?」

「キャァァァ!!!来たぁぁぁ!!」

教室に入って途端、これ。



どうやら歓声を上げてる女は俺たちが来る事を知っていたらしい。


「担任が来るまで、適当なとこ座ってよっか?」


すぐ行くから教室で待ってて

って担任に言われたが…


転入生、先に教室入らせるっておかしくねぇか?


「ここ座りませんか!!?」

「や、ここでお願いします!!!」

「こっち来てぇぇ!!」


…うぜぇな、うるせぇし。


「あ、ここよくね!?」


哉弥が指差した席は、窓際の後ろ。

「別にどこでも」




「…あ、そこは葉凪の席なんですけどっ」