「お前、名前は?」
私のすぐ後ろの席。
ひとつの机に見た事のない男が4人、
群がるように集まっていた。
「っ…風雅……葉凪です、けど」
誰だろう…この人たち……。
「葉凪ちゃん初めまして!!僕、祐樹ね!よろしく」
にこーっと笑いながら、手を差し出す。
「は…はぁ…」
気の抜けた返事をしながら、差し出された手を握った。
可愛いな、この子……
なんて思いながら―――。
「祐樹、てめぇは誰の許可を取ったんだ?」
「はいはい、利琥様の許可がまだでしたねー」
祐樹とかいう男の子が、ぶーっと膨れた顔をする。
何だか軽く放置プレイなので…
私はガタンと席に着いた。
…まぁそれは、4人を無視する形になってしまったんですが…。
「おい、てめぇ…無視してんじゃねぇよ」
「…っへ!?」
…やっぱ駄目でした。
「大体さ、自分の立場分かってんの?」
後ろから大きな音がしたと思ったら、
いつの間にか目の前には一番怖そうな男が立っていた。