◆利琥◆

俺のせいで、やばい事になりました。



いや、本気で反省。

正直…後悔はしてないけどな。




俺らは今日、高校を卒業した。


俺がやっちゃったのは、その後のお別れパーティーの時。


完全に酔っ払った俺は、とんでもない事を言っちまった、らしい。

そん時の事は、あんま…つーかまったく覚えてない。





「は?明日、結婚?何で?」

何か、気が付いたら…明日結婚する事になってた。


「利琥がお母様の目の前で、結婚宣言したからだよ」


お袋に結婚宣言!?


すげぇな、俺…。





「まじ!?…ごめん」


「ごめんじゃないよ!本当…何にも準備してないし」


「でも嬉しいよ、俺は。葉凪がこんなに早く嫁に来てくれるなんて」


まぁ、結果オーライって事でさ。



「もうっ、状況分かってんの!?」


プクッと頬を膨らませる葉凪。


…可愛い。

俺まだ…酔いが冷め切ってねぇな。



「良いじゃん、もうしょうがないよ」


だって。

「俺の事、好きじゃないの?」


こんなにドキドキしてる。


「す、好き…だよ?」



理性なんて、保てるわけねぇし。


「じゃあさ…俺に全部任せてよ」

「え?」