「……」


え、なに。

「早く言ってよ」


中々言ってくれない利琥に苛立ちを覚える。



「俺、は」

何でそんなに私の事、見るの…?

「な、何…?」



「お前が欲しい」



「……え?」

「なぁ、俺ら卒業したらさ、結婚しねぇ?」



頭ん中、フリーズ状態。


結、婚?



「ちょっ…、あの…え!?」


上手く喋れない。

利琥は優しく笑って、立ち上がった。



「ずっと考えてたんだ、あいつらにも相談したり」



あぁ、ファミレスの時とか、お父さんの変な言動とか…全部、この事だったんだ。

振り返ると、ニヤニヤ笑ってる三人。



「返事は?」


利琥が私を真っ直ぐ見る。



心臓が音を立てる。


当たり前だよ。

私、プロポーズされてるんだもん。



「えと……」


私は利琥の手を握った。


答えは、決まってる。




「はい…っ」