抱き寄せられて、顔を近づけられる。
「っ…潤、近いですっ…!!」
「いいから。…これはお仕置きだよ?」
な…っ、何言ってるんですか!?
「あはは、怒らせっちゃったねー」
「わ、笑ってないで助けて下さい!」
「とか言って、顔真っ赤だし。…もしかして感じちゃってるの?」
哉弥が私の顔を覗き込む。
そんな事されたら誰だって赤くなるっつーの!!
「本当?それは嬉しいな」
私を抱き締める力が強まる。
「うぜぇ……」
利琥は私たちから少し離れた場所で、静かに呟いた。
「……そのキモイ女、さっさと消せよ」
「え…利琥?どーしたの?」
「そいつ見てると気分悪くなる。…邪魔なんだよ」
利琥は蔑んだ目で、私を睨む。
ひどく凍りつくような表情を浮かべながら。
私の買ってきたアイスをべちゃ…と踏むと、そのまま去っていった。
「……何よ、それ」