「あ…っ!」


葉凪は気付くと、顔に動揺の色を浮かべる。



もはや、弁解もできないか。




「俺がいない間に、男作ってたのか」

「違うよ…っ、これは、その…」



あぁ、もういいや。


裏切ったのはお前だ、葉凪。




「何が寂しいだ。…最低だな」





ふざけんな。

ふざけんな。



「俺の事なんかどうでも良いんだろ?帰れよ」


「利琥、ごめんなさいっ…お願い、許して……っ」



許して?


笑わせんじゃねぇよ。




「いいから帰れ!!!」



まさか葉凪が俺を裏切るなんてな。



「ごめんなさい…」


その言葉を残して葉凪は出て行った。



あー、最悪。



「利琥、葉凪はお前を愛してるって…」

「だったら、他の男の痕がついてるはずねぇだろ…っ」



俺だって信じたくない。


でも、無理だろ?



証拠があって、葉凪が否定しなくて。

葉凪の事、信じれる訳ねぇだろ?


あぁ、まじむかつく。