彰の顔が私の胸元に沈む。


「ひゃ、……っっ!」


胸にチクリと痛みが走る。



彰、何してるの?

「ぁ、き……」


体が熱い。

呂律が回らない。



「葉凪、可愛い」

「やめ…っ」

その手が触れる、その瞬間―――。




―――バン!!!


「葉凪、いるのか!?」

「ぇ……んっ」


思わず叫びそうになるのを彰が止める。


この声、哉弥!?

声が複数聞こえるから、多分みんなだ。



私たちがいるベッドのカーテンは閉まっていて、祐樹たちには見えない。



「いないのかな…」

「いや、声がしたからいるだろ」


三人の足音が近付いてくる。


私は彰を見る。

彰も焦ってるようだった。



「彰…」

小声で呼ぶ。


「大丈夫だ、黙ってろ」

大丈夫って言っても…。




「あの、そこのカーテンの向こうにいる人…誰ですか?」

祐樹が薄いカーテンの向こうから私たちに声を掛ける。



「お前らこそ誰だよ」

彰が強い口調で言う。


ちょっと…!