彰は私を見つめたまま逸らさない。

多分それは、肯定の意。


「言ってなかったけどっ!私、彼氏が―――」

「知ってる」



知ってる!!?


「え、じゃあ」


「その彼氏は、今どこにいんの?」

「え…?」




顔が引きつる。


「俺、あいつからお前の事、奪ってみせるから」


「彰…利琥の事知ってるの?」


―――ピクッ

彰の表情が揺れる。



その瞬間、私の目線の先は天井になった。

ベッドに押し倒されてた。


「あ…きら!?」



「黙れ、もう喋んな」


彰…怒ってる?



「何で…、離して!!」

「葉凪は利琥が好きか?」


「彰には関係ない!」


私は恐怖で強く言ってしまった。



「へぇ、まだそんな事言えるんだ」


彰は私の両手首を片手で抑えるとふっと笑う。



「や、めて……」


「嫌だね、俺は力尽くでもお前を奪う」

これが本当の彰なの…?


彰は私のブラウスのボタンを素早く外す。


「ぁ、…彰…っ!」

必死に抵抗しても、男の力には敵わない。