私は黙ったまま頷く。
「ここ、保健室?」
「あぁ…大丈夫か?」
「うん…ありがとう」
彰は私をベッドに寝かしてくれた。
「彰…どうして?」
「何が?」
「どうして助けてくれたの?彰の株が下がっちゃうだけなのに」
彰は暫く黙っていたけど、やがて顔を上げて。
「俺さ、気付いちゃったんだよね」
「え…気付いたって?」
彰は少し微笑んで私から目を逸らした。
「いつも、お前の事ばっか考えてる」
「え?」
どういう事?
そう聞こうと思った時。
「好きかもしんない」
…私は言葉を失った。
好き…?
「え、誰が、誰を?」
私の頭はすっかり混乱。
自分で何を言っているのか分からなくなっていた。
「俺がお前を」
全く恥ずかしがらない彰。
こうゆう事は…陸とは違う。
…じゃなくて!
「…彰が私の事、好き?」