―――――バンッッッ!!
「っっ…葉凪!」
勢いよくドアを開け、思わず下の名前を叫ぶ。
目の前には、ベッドの上で葉凪に馬乗りになってる男。
生徒じゃない……保健医だ。
何してんだ、てめぇ。
「おい、葉凪から離れろ!」
俺は男の下にいる葉凪を引っ張り、胸に引き寄せる。
葉凪は、何が何だか分かんねぇ様子だったけど。
「誰、君」
保健医が俺を睨む。
「こいつと同じクラスの霧野 利琥…覚えときやがれ」
威嚇するように睨み返し、葉凪の手首を掴んだまま保健室をでた。
むかつく。
つか、こいつ…状況分かってんのか?