「残念だったな、秘密にできなくて」
うわ…やっぱりご立腹だし。
「利琥、ごめんね!?祐樹も悪気があったわけじゃ―――」
「しょうがないじゃん!!」
祐樹…お願い、もう喋らないでくれるかな…。
「あぁ…?何か言ったか祐樹」
「僕は本気で葉凪が好きなの!それにこうゆう事もメイドのお仕事でしょ?」
そう言ってまた抱き付いてきた。
「わっ…祐樹!」
「メイド様!僕の事、癒してぇ」
「あわわわわ……は、はいっ」
あ、勢いで言っちゃった!
「『はい』じゃねぇよ!!離れろ祐樹!」
利琥は私の腰に回っていた祐樹の手を剥がそうとした。
「嫌!これは仕事なんだよ?邪魔しないでっ」
「うるせぇよ!いいから離れろ!」
やば…どうすれば…。
「利琥…ちょっと待ってて!次は、利琥を癒してあげるから…」
わ…何言ってんの自分!意味分かんない!!
「なっ…」
利琥は顔を真っ赤にして少し離れた。
まぁ…とりあえず作戦成功…かな?
「ねぇ、葉凪…?」
「え?」
「僕の事、うざいとか…思ってる?」
祐樹がいきなり上目遣いで聞いてきた。
「お、思ってないよ!祐樹…可愛いし」
「本当!?良かったぁ!」
こうゆうところは本当に可愛いと思う。