◇葉凪◇


目が覚めると、見覚えのない部屋にいた。


「ん…っ」

目を擦りながら、きょろきょろと当たりを見回す。


「お、起きたか」



目の前には…利琥。


「頭ぼーっとす…、る」


「どうした?」

ふっと、微笑むかっこいい利琥…じゃなくて。



「何で利琥がいんの!?」


てか、ここどこ!!?

「何でって、ここ俺ん家だから」



「り、利琥の家!?」

「うん」


めちゃめちゃ豪邸なんですけど…。


今、私が寝てるベッドも豪華すぎて申し訳なくなる。



「そんな事より何ともないか、身体?」


あ、そうだ…私。



「うん平気…ありがとう」

「そっか、良かった」



何となく、沈黙が続く。




「ごめんな」


「…え?」