◆利琥◆


「みんな、久しぶり」

「葉凪!!僕、寂しかったよぉ!!!」



俺らは久々に中庭に集まっていた。


まじで久しぶり…やばい、嬉しい。



けどやっぱり、葉凪は美優に怯えているようだった。

俺は庇うように葉凪の前に立つ。




「美優…お前もう来なくて良いから」


「え…何言ってんの。あの事バラしても―――」

「別に良いよ」



もう、脅しなんか効かねぇんだよ。


俺には…守るもんがあんだ。




「……本気で言ってるの?」


「あぁ、俺…」



俺は後ろにいる葉凪を引き寄せる。


「葉凪に信じてもらう自信あるし」



「利琥、後悔するよ」

「しねぇし、するのはお前の方だろ?」



もはや、何の恐れもない。




「…そ」

美優は苦笑いをしてどっか行った。