―――ドサッ
我慢できなくなった俺は、躊躇なく葉凪を押し倒した。
なるべく体重を掛けないように、葉凪に馬乗りになる。
少し放心状態だった葉凪は、すぐにハッと我に返った。
「利琥っ…退いて!」
「葉凪、あいつに何されたの?」
真剣な眼差しで聞くと、葉凪はビクッと分かりやすく肩を揺らした。
「…ギリギリまで」
本当…勘弁してくれよな。
「気持ち悪かった?触られて」
優しく髪を撫でながら聞くと、眉を歪ませながら、
「うん…」
泣きそうな声で葉凪が答えた。
「じゃあ、消毒してやる」
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