あれ、ちょっと待てよ。
葉凪は確か、拓弥っつー奴に…。
てことは…俺が今、慰めてあげなきゃいけないんじゃねぇの!!?
でも、祐樹にはもう葉凪に近付かないって言っちまったし。
……めんどくせ。
「美優、早くカメラよこせ」
「…どーして?」
「消すからに決まってんだろ?」
元々、こうすれば話が早かったんだ。
「駄目。カメラを渡すのは、私が満足してから」
…はぁ!?
「んだと!?話が違ぇじゃねぇか!!」
「知らないよーっ!とにかく、別れたいんならお好きにどーぞっ!」
「てめ…っ」
「ふふふ、私…そーゆー子なのっ」
俺は結局悲しんでる葉凪を慰められず、好きでもない美優の彼氏になってしまった。