それから、拓弥の話になって。
「何でっ……どこまで知ってんの!?」
「どこまでって…そいつがお前に気があるってことだけ…」
あいつ、結構危ないって聞いてたからな。
「そう…それがどうしたっていうの?」
葉凪は震え始める。
「葉凪…?お前……まさか」
おいおい、勘弁してくれよ…?
「違う…もう、やめて…ぇ」
「葉凪…!?」
葉凪は泣きながら逃げて行った。
俺は、最低だ。
葉凪が傷付いてる時、俺は……。
「利琥!一緒に中庭行こ!」
「……あぁ」
何も考えたくなくて、適当に返事をした。
「みなさん!今日のご注文は何ですか?」
「えー…と」
もう大分慣れてきた美優。
てか、完全に楽しんでるよな。
葉凪、俺はお前がパシりの方が良かった。
こいつらは違うみてぇだけどな。
……むかつく。