◆利琥◆


俺はピリピリしていた。

あの写真が気になって仕方がない。


とにかく、葉凪に会いたい。


そして、確認したいんだ。



言おうと思った日。


葉凪は途中で早退しちまった。


「んだよ…言おうと思ったのに」

「利琥、今日のおつかいは何ですか?」


出たよ、美優。

「は!?まだ、昼休みじゃねぇだろ!それに何だよ、おつかいって…」


「ふふ、気になってるの?」


「っ!?うるせぇな!ど…どっか行ってろ!」

「はいはいっ」

ったく……。



そして次の日、葉凪が学校に来たので言おうと思ったら。

ずっと繭にくっついていて、近寄れず。


そして今日、いよいよだ。


俺は葉凪を呼び出した。



「あの…何?」

「俺の事…信じてるか!?」


「何で?」


何でって…それは言えねぇけど!




「いいから!俺の事…信じてるか!?」



「だから…何で!?もう、どいてよ!!」


「うるせぇ!お前の一言にかかってんだよ!!」

お前が“信じてる”って言ってくれれば!


「私はもう、あんたたちとは縁を切ったの」


「…美優か?あいつが原因なのか!?」


やっぱり、あの日だよな。