翌日。


「ママぁ…今日、学校休む」


自分の部屋からリビングにいるママに声をかける。

『えーっ!?お友達来てるわよー』


友達……?

私はぐちゃぐちゃの制服のまま下に降りる。


「なぁにその格好!」


「放っといて…てか、友達って誰?」


「可愛い女の子よ」


…良かった、男じゃなくて。

とりあえず、玄関のドアを開ける。


「はぁー…い」


「おはよっっ葉凪!!」



「…繭!」

目の前には、繭がいた。


「一緒に学校行こ?」


「え、でも…私…」



「いいからっ!私ここで待ってるから!!」

繭はそばにあった段差に座る。


「あ、じゃあ…すぐ用意してくるっ」

さすがに友達を裏切る事は出来ない。


部屋に戻るとすぐ用意を始めた。

10分後。


「お、お待たせっ!」


繭はにっこり笑って。

「早く行こっ!」

「うんっ」


嬉しかった…。

繭がわざわざ家に来てくれるなんて…。