「お願い…もう諦めるから…、一度だけ……して?」
ったく、面倒くせぇな。
でも…一度だけしたら、諦めてくれるんだな。
俺は美優の頭を掴み、角度を変えながら舌を入れた。
葉凪の為、葉凪の…為。
「んっ、あ…っふ」
もういいだろうと、唇を離そうとしたら…。
「あっ…だめ、もっとぉ……っ!」
…変態かこいつ。
「いい加減にしろ、美優」
「ふふふ…利琥って……意外と抜けてるんだね」
「は?」
何言って……、っ!!?
俺はすぐそこでカメラを持ってる男を見つけた。
「私が頼んだの、今のシーンはばっちり取らせてもらったわ」
「…んだと!?」
「このシーンを葉凪が見たら、どう思うかな?」
っ、しまった!
「止めろ!葉凪だけには…っ!」
「…利琥が私に『好き、付き合って』って言えばいいよ」
は!?
「それじゃあ何の意味もねぇだろうが!!」
「うるさいなぁ…言わないなら見せるまでよ」
っ…!!
「期限は明日の放課後…それを過ぎたら…もう終わりね」
美優はスキップしながら去って行った。
くそ…どうすれば!!