「いい度胸してるね、君♪♪」
「可愛いーっ、僕タイプ」
ざけんなよ、お前ら。
「おい、女」
「っ…はい」
葉凪は俺を見ず、小さく返事をしただけ。
「放課後、校門、さっさと来い」
は?
という顔をして、今度はしっかり俺を見た。
「返事は?」
「あっ……はい」
強引に頷かせる。
まぁ、こんだけオーラ出してんだから嫌でも来るだろ。
やっと担任がきて、HRが始まった。
自己紹介をするからと、前に出される。
と、足に鞄がぶつかった。
ちっ
小さく舌打ちをし、鞄の持ち主を睨む。
そいつは机に突っ伏して、寝息を立てている。
「っっおい!!!」
「はは…っ、はいぃ!!!」
怒鳴り声を上げると、葉凪が飛び起きた。
何が起こったのか分からない様子で、パニックになってる葉凪。
「邪魔なんだよ、てめぇのその鞄が」
葉凪の鞄を軽く蹴る。
「す…っ、すいませんっっ」