すると海岸から声がした。





「誰?」





低く、不審に思っているような声だった。




やばいっ。

人間に見つかると父上に殺されるっ。




私は慌てて海に潜った。




「もしかして……おぼれてる?」


「どうしたんだよ、早く帰ろうぜ」


「人がおぼれてんだよ」


「え?……まじ?」



もう一人の男の声を最後に
ザパーンと音をたてて男が海に入った。





*