今までの私は、翼を失って絶望感にあふれてた。

私はこのまま一人なんだ。

そう思ってた。

でも私には、お腹に赤ちゃんがいる。

翼との子供。

男の子だったら、翼に似てかっこいいんだろうな~

とか思いながら美空の話を聞いていた。

「天音?これ提案何だけどね、翼君のとこにいたら?」

「おじさんとおばさんに迷惑でしょ」

「天音、ちょっと待っててね」

美空はそういうとどこかへいった。

30分位したら美空が戻ってきた。

でも、翼のおばさんと一緒に。

「天音ちゃん。子供生むの?」

「はい。もう私にはこの子しかいないんで・・・。」

「そう・・・。じゃあ、もう一回戻ってらっしゃい。」

「でも」

「翼のを生んでくれるなら、私もうれしいわ。でもね、一人だといろいろ心配なのよ。経験者から言わせてもらうけどね、一人だと不安でしょうがないの。また、うちに来ない?」

「おばさん・・・。本当にいいんですか?」

「妊婦が何遠慮してんのよ」

「おばさん・・・。ありがとうございます!!美空もありがと!!」

「私は何もしてないよ」

「私が妊娠してること教えてくれたじゃん!!」

「ふふ。そうだったね」