「失礼しました・・。」


ガラガラガラ――――――――

鬼塚めぇ・・・。

めんどくさー・・。

また4階まで上がんなくちゃじゃん・・。


「はぁ・・。」


ため息をつきながら階段を上る。

手すりを使いながら・・。

あぁ・・。

まだ3階かよぉ・・。


「旭日じゃん、お説教どうだった?」

「えぇー?」


下を向きながら歩いていた

あたしは、ゆっくりと声のするほうへ

顔をあげた。


「わぁッ!」

「な、なんだよッ?」

「や、矢口、なんで?」

「なんでって、次音楽。」

「え・・。」


よく見ると、矢口の腕の中には

音楽の分厚い本があった。