「こっちの女ってのは、みんなそんなもんか」


「いえ……それは人によりますが……まあ、うちの母はもっと手際よくやってます」


「母親……?」



溜め息と嫌な気持ちをぐぐぐと堪えながら言うと、朝虎の声のトーンが変わった。



「母親が飯の準備なんかするのか」



何の疑問? と思って三票後、合点がいった。


戦国時代じゃご飯の準備はしてくれる人がいるのか。


武家とか久家とか、いいところの娘さんならそんなこと覚えないでいいのだろう。



……いや、でもさ。



「虎の時代でも、農家……とかの家はお母さんが準備するんじゃないの?」



素朴な疑問。


そりゃ戦国武将の家庭じゃそうかもしれないけれど、一般家庭なら今と大差ないでしょ。