食器も全て片付けてしまって、どうしたものかと茶の間で正座をしたまま動けない。
場つなぎの為につけておいたテレビは、呑気に夏の情報やらニュースやらを流していた。
溜め息をつきたくなるものの、必死に我慢して麦茶を飲んでそんなテレビを何気なく見ていると。
『続いては“あなたの街から”、今日は咲矢町からです。中継の橋本さん?』
ふっと映像が見慣れた風景に変わって、珍しいなと思った。
『はい! 橋本です! 今日はここ咲矢町から、最近人気の戦国武将、柚木崎氏についてお送り……』
でも、まさかの内容に慌ててリモコンの電源ボタンを押す。
その直後、そっと虎を見ると顔はしっかりテレビの方を向いていた。
「あ……虎?」
どうしたら良いのかわからない、けれど判断は間違ってないと思いたい。
だってきっと柚木崎氏が何をして、どうなっていったかとかも紹介されるのだ。
虎にその史実を伝えるわけにはいかない。
場つなぎの為につけておいたテレビは、呑気に夏の情報やらニュースやらを流していた。
溜め息をつきたくなるものの、必死に我慢して麦茶を飲んでそんなテレビを何気なく見ていると。
『続いては“あなたの街から”、今日は咲矢町からです。中継の橋本さん?』
ふっと映像が見慣れた風景に変わって、珍しいなと思った。
『はい! 橋本です! 今日はここ咲矢町から、最近人気の戦国武将、柚木崎氏についてお送り……』
でも、まさかの内容に慌ててリモコンの電源ボタンを押す。
その直後、そっと虎を見ると顔はしっかりテレビの方を向いていた。
「あ……虎?」
どうしたら良いのかわからない、けれど判断は間違ってないと思いたい。
だってきっと柚木崎氏が何をして、どうなっていったかとかも紹介されるのだ。
虎にその史実を伝えるわけにはいかない。