天空挺の扉が開き、中からハイマンスとオスカーが降りてきた。

オスカーは数年ぶりに見るこの未踏惑星の景色を眺めハイマンスに切り出す。

「前回も気になってはいたんだが…ここには森林やオキスロットの類の物は一切ねぇのになぜ息ができるんだ?」

ハイマンスも辺りを見回す。

すると天空挺から残りのメンバーが恐る恐る出てくるのが見えた。

「さぁな我々に理解できる物の数などたかが知れているよ。ここでは何故か息ができるし、我々の世界とは違った地の上にいる。もはや考えるでなく、そう認めざるを得ないのさ。」

ハイマンスがそう言うと、どこからともなく拍手の音が聞こえてきた。

「いやはや。流石は"虹神のハイマンス"殿。この異様な空間をそうも簡単に受け入れてしまうとは…」

カムイ達がハイマンスとオスカーに追い付いたのと同時に、その老爺は一同の目の前に現れた。

「このお爺ちゃん誰?」

マールがそう言うと老爺はにっこりと笑みを見せた。

「ふむ。皆さんお揃いのようじゃな。さて、初対面ではまず名を名乗るのが常識。私はローザス様に造られローザス様に仕える者。名をゲルゴア・ローザス。」