「これが最後のチャンスだ。もう一度聞く、こっちに戻ってきなさい。」
ニーガルの叫びもむなしくカムイは剣をニーガルに突き付けた。
それは無言の決別だった。
「……そうか。残念だ、本当に。カムイ・フロストマン!!君を始末する。」
ニーガルの攻防一体の攻撃がカムイを襲う。
ニーガルは左手の漆黒の剣で攻撃をし、右手の純白の剣で防御する。
素早い攻撃の迎撃に気をとられているいると逆手からの連撃がとんでくる。
「ソニアに劣る君の力では私に勝つことなど到底できはしないよ。」
ニーガルは余裕をもって戦っていた。
それだけカムイとの力の差があったのだろう。
「中将。油断してて良いんですか?『空衝波』」
カムイの一閃をかわすニーガル。
「なるほどこれがソニアの言っていた……確かに強力な力だ、しかし甘い。」
ニーガルはソニアの影縫いに勝るとも劣らない速度でカムイの背後をとる。
「君は実践慣れをしていないからね。見せてあげよう本物の技と言うものを『双牙斬』」
漆黒と純白の刄が上下同時にカムイに襲い掛かる。
なんとかカムイはそれを受け流しながら二、三歩後退した。