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商品の「価値」は、
かんたんな流れのなかでは、
おかねの姿をとっていた。

それは、
「ほかとは関係がない」姿だった。

つまり…。

商品が交換されるように、
流れと手のあいだを、
行ったり来たり、
するだけだ。

ひと回りの変身のなかに、
限られた姿だった。

ほかの「回り」とは、
関係のない、
姿だった。

だから、
変身がひと回りすれば、
手の中からは消えていく。

これとは違うことが、
「富としての」流れのときには、
起こっている。