--- 0-0 ---

「商品→おかね→商品」では、
はじめとおわりの商品どうし、
たとえば小麦と布で、
価値の量を、
違えることも、
できるのだ。

農夫が、
小麦を、
その価値より高く売り、
布を、
その価値より安く買う。

そういうことも、
ありえるのだ。

農夫は、
服屋に、
だましとられることもある。

だが、
価値が、
こんなふうに違ってくるのは、
この商品の流れでは、
たまたまそうなることなのだ。

とにかく、
この変身では、
はじめとおわりの小麦と布で、
価値が同じでも、
問題ない。

「おかね→商品→おかね」ときのようには、
無意味にならない。

むしろ、
ふたつの価値が同じというのは、
「正しい」ことだと言えるのだ。