「……何したの?」

「おまえ鏡とか持ってねぇの? 自分で確認してみれば?」


不敵な笑みに不安に思ったのか、奈緒はポケットから出した鏡で自分の首筋を確認する。


「えっ?! これって……」


想像通りの反応に、笑みがこぼれる。


「俺のもんだってしるし。おまえも俺につけろよ」

「えぇ?!」

「ほら」


赤くなって慌てる奈緒の首の後ろに手を回して、自分の首元に近づける。


「ここ」


指で首筋を指差すと、奈緒がますます赤くなったのが分かった。