もう、いい。いい加減うざい。
「いいよ、もう!私、一人で帰るから!英樹も一人で帰りなよ」
ただ、恵って呼んで欲しいだけなのに。
「はぁ!?」
「うるさいな。鈴、智佳帰ろうー」
英樹なんか知らない。勝手に帰れ、馬鹿。
「相変わらず、仲いいね。恵と英樹君」
「あたしも拓磨とそんな関係になりたい」
え?何言ってんだ、2人は。
「一緒に帰りたいけど、今日は…」
あっ、もしかして鈴も智佳も…
「鈴ー、帰るぞ。」
「拓磨、うん。待って」
やっぱり、鈴は拓磨君と帰る予定だったんだ…。
「お、英樹。」
「おす、拓磨。可愛い彼女だな」
「まぁな。」
可愛い彼女って、私の前で言わなくてもいいじゃんか。
「智佳は?」
智佳は彼氏いないし一緒に帰れるよね?
「ごめんね、恵。今日は委員会の集まりがあるんだ。」
そっか、智佳は学級委員だもんね。
ってことは、英樹と帰らなければ私は一人で帰らなくちゃいけないんだ。