だけど急に休む事なんて出来ない。
家族が許さないし、学校側もうるさくなるだろう。
だから僕は『少しづつ忘れて』作戦にしようと思い、最初は朝ちゃんと学校を出て途中の街中でサボり、午後に授業に出ようとした。
僕は一般的に言う『不良』とは違うし、街中で煙草を吸ったりそういった人達とつるんだりもしないので巡回しているパトカーにも眼を付けられる心配だってない。
僕は本当の自由を手に入れた気分になった。
つまらない授業もない。
毎日何かにピリピリしながら教室で過ごしているクラスの人達もいない。
校則にうるさい先公もいない。
僕は僕で世界が回っている気分にさえなった。
そんな至福の時間を感じながら学校の昼休み終わる時間に合わせて学校へと向かった。
相変わらずのクラスの空気。
何かに不満を抱いているようないつもの先公の表情。
僕は何だかおかしくなって顔が少し引きつってしまった。