僕は去年高校三年生だった。
そりゃそうだよね、留年してるんだから。

去年の春頃から高校生活が馬鹿らしくなって学校をサボるようになった。


僕はクラスと言うものが好きではなかった。

どんな巡り合わせか知らないが望んでもいない人達と出会ってこうして望んでもいない勉強をする。


だけど不満を言ったら言ったでキリもないから我慢して日々を過ごしていた。


僕は中学校を卒業出来たらそれで良いと思っていた。

だけど世の中自分が考えている程甘くはない。

高卒資格が無いと今の時代就職するにしても色々と限られてくる。

僕は地元の高校を受験して進学をした。


『青春は輝いていてとても美しいものだ。』といつかのテレビドラマの台詞でこう言っていたのを思い出す。


今の僕ならテレビの画面に蹴りを入れる所だけど、そんな事をしたらテレビがこの先見られなくなるという考えが浮かぶようになった程一応大人になった。


思春期なんてものは人間関係に傷付き、悔し涙を流し、それでも自分を保とうと必死になる苦しい苦しい時期なはずだ。

その部分を見ないようにして表ばかり描いているようなドラマ自体見ないようにしていた。


僕は周りから見たら変わった生徒だったのかもしれない。

僕はどの集団にも属さない一匹狼だった。

だけど僕はそれを自ら望んでいた。
一般的に言う『協調性に欠ける』と言うやつなのかもしれない。

だけど周りがそう思おうが、担任がそう思おうが、僕はそういうスタイルを変えるつもりは一切無かった。