ああ、それって夢じゃないぜ。

なーんて本当の事は言えないけど。

悪かったと言いながらも失礼な話しをし続ける中川さん。まだまだ酔いが覚めないみたいだけど

タクシーに乗れば帰れるだろう。
中川さんに(当然!)カラオケの精算を済ませてもらいタクシーを呼んでもらった。

「分かった分かった!気持ち良かったんだね~ハイ、タクシー来たから乗って」

「うん…ゴメンなぁ」

ブツブツ言ってる中川さんをタクシーに押し込んで、あたしはようやく解放された。

あー本当に面倒な男だった~

疲れたよぉ

あれから青山さんとレイナちゃんから何の連絡もないって事は、上手くやってるって事だ。

あたしも帰らなきゃ。

こういう夜はあんまり帰りたくない。

他の男を悦ばせた夜。Sexしたわけじゃないし、お金もらったんだから割り切ればいいだけなんだけど

──あたしの身体、汚れてるからさ。

だけど行く所もないので、仕方なくあたしは家に帰った。

玄関からソッコー風呂場に行きシャワーを浴びる。

これで少しは綺麗になるかなぁ!?

厚めのしっかりメイクを落とし、洗いたて部屋着を着ると

あたしはお兄ちゃんの部屋に行った。