それも仕方ないと思った。

何にも知らなかったで済む話しじゃない気がするし、母親の部屋でSweetPainを見た事もあったし

もっと早く気づいてたら何とか出来たかもしれないとも思うし…

「あの、佳依からはいつ連絡が入ったんですか?」

ふと疑問に思って刑事に聞いてみた。
刑事は腕時計を見ながら答えた。

「一時間くらい前だと思う。それで我々は此処へ」

「そうですか…」

佳依はレイナと共に自首するつもりで来たのか?だから自分から警察に連絡した?

そう考えると、一応は自分でケジメをつける気だったんだと思った。それなら少し安心する。

だけど、この場所で少し待って二人が出てくる姿を見るべきか

オレは迷っていた。

逮捕され、手錠をかけられた犯罪者になった二人の姿…







   『透依…』






迷ってるうちに、名前を呼ばれた気がして振り返った。



────チガウ



上から…




いつの間にか白み始めた空を仰ぐと
白い翼が見えた気がした。









───ドンッ!!!!







「あ…」

地に堕ちた、紅く染まる羽根

佳依とレイナが

オレの目の前で地面に叩きつけられた。