【透依's†End】










───私のこと好き?

不安そうに何度も聞かれた。
その不安を消したくて何度も囁いた答え。


──好きだよ


でも今は分からない。自分の気持ちを何処へ持っていけばいいのかとか、どう納得させたらいいのか…とか

これからレイナと佳依がどうなるのか不安を抱えてるのと同じようにオレも不安だらけだった。

今までと同じようにアイツらを見れる自信はない…

また裏切られる恐怖の方がまさって、多分距離を置くだろう。

…オレにどうしろって言うんだ…

オレだって弱くて、ズルくて、醜い小さな人間だ。

今だって、誰かに頼りたいくらい不安で泣きそうな自分がいる。

とてもじゃないがレイナの全てを受け入れられる余裕もないし

佳依のワガママに付き合うのも無理だし

それでも出来る事はしてきた。

自首するんでも逃亡するんでも構わない。
自分達で答えを見つけてほしかったから

オレは金を置いてホテルから出てきた。


周りで意見やアドバイスを言ったところで、それは所詮他人の言葉だ。

言われただけじゃ本当には納得しないだろうし同じ事を繰り返すだろう。

自分で考えて気づかなきゃダメだ。