何回か電話をかけたけどレイナには繋がらなかった。

どこに居るのか分からないから捜しようがない。

もしかして警察に居て事情を聞かれてるとか?
レイナが美夜の死に関係ない事を願うけど、最悪な事態も頭から離れなかった。

…自殺なんかしないでいてくれ。





とりあえず一度、実家に戻ってみようと思った。途中でレイナが捕まれば話しをしに行こうと考え

タクシーに乗って家に帰る途中で電話が鳴った。

レイナだと思って慌てて携帯を見ると、何故か佳依からの着信だった。

珍しいな、佳依が電話してくるなんて

「もしもし、佳依?なんか用か?」

『今どこ?』

「実はこっちに帰って来てて、実家に帰る所なんだ」

『一人か?レイナは一緒じゃないのか?』

「…は!?レ、レイナって──」

なんでレイナの事を知ってんだ?!

しかも名前を呼び捨て?レイナと顔見知りなのか?

いや、レイナはそんな事一度も言わなかった。佳依も言わなかったのに…

『なぁ、一緒じゃねーの?』

「お前、レイナと知り合いなのか?」

『そんな事どーでもいいじゃん。もしレイナと連絡が取れたら俺に電話するように言ってくんない?』