◇レイナ◇

…透依が浮気してる。




そう確信するには十分なものを私は見つけてしまった。

『すみません。こんな時にこんなメールを送るのって自分勝手だと思われても仕方ないんですけど

どうしてもガマンできなくて。

私、青山さんの事やっぱり好きになっちゃいました。

青山さんとキスした時から青山さんの事が忘れられないんです。

戻ってきたら私と付き合ってもらえませんか?

大好きです』



あの時──
透依と仲直りして久しぶりに愛し合った時

彼が水を取りに部屋を出ていった時に、透依のケータイがメールを受信してた。

見るつもりはなかったのに、送信相手の名前が女で

私…嫌な予感がして見てしまったの。

透依は気づいた?

分かんない…

でも見なきゃよかった。彼がこっちにいた時は『大丈夫』だと『信じてる』と思えたのに

透依が向こうに戻った途端に不安が押し寄せてきた。

多分、焦ってた。だから空港で結婚したいなんて言ってしまったの。

結婚はしたい。

でも、私…無理なんじゃないのかな?

だって犯罪者よ。キャバ嬢なんかやってて借金だらけで、精神病んでて

全然、綺麗な身体なんかじゃない。

だから無理…