「えっ…いいのか!?」

「うん。離れてる間、色々考えたんだけど…私やっぱり透依の側に居たいの。

だから、今すぐってワケにはいかないけど色んな事にケジメをつけたら…

…結婚してくれる?」

レイナは戸惑いながらもそう聞いてきた。



──嬉しかった──



彼女がオレの事を考えて答えを出してくれたこと。

一生側に居て、オレと生きていくことを選択してくれたこと。

こんなに自分勝手なオレだけど、それでも好きだと言ってくれたレイナ…

オレは周りを気にする余裕もなくレイナを抱きしめた。

「する!絶対にお前と結婚するからな!」

「うん!」

だから頑張ろう。仕事も家のことも。

家を継がなくてもいい。レイナが隣にいて、彼女の為に一生懸命働いていれば、きっと幸せだ。

オレはレイナにキスをした。

別れのキスじゃなく、約束のキス。

ついでに首筋にもキスをした。

「やだ、もしかしてキスマークつけた?!」

「うん。だってオレんだもん」

「もう!バカね…!」

お互いがいとおしくて何度も何度もキスをした。

向こうに戻る飛行機の中でも、レイナの感触はずっと唇に残って

幸せだった…