──たまに
彼の強引な考えに同意できない事がある。

単に考え方の違いってことだけじゃない、『何か』

そう思うと透依との間に距離を感じるの…

「そんな風って…じゃどうしたらレイナはついてきてくれるんだよ！」

「私にだって都合があるんだよ!?どうしてもっと考えてくれないの？」

「考えたよ！だから一緒に行こうって言ったんだよ！オレと一緒に住んでさ

まだ結婚するわけじゃないけど、オレがレイナを養うって思って色々考えてたのに！」

「じゃあ決める前に相談してよ！透依の言う事はすでに決定してる事であって、私には命令にしか聞こえない！」

「なんでそんな取り方するんだ？そりゃあさ、相談しなかったのは悪かったけど

でも昨日辞令が出たんだぜ？もう転勤は決まってるんだから
だったらレイナを連れてこうってなるじゃん！」

「だから、それは無理！少なくとも今は行けない！」

「なんで!?ちゃんと理由を言えよ！オレはお前と離れたくないんだよ！」



私だって…
透依と一緒に居たいよ

同じだよ…

「今はダメなの…ごめんなさい…」

理由は言えなかった。透依は深いため息をつき、答えた。



「…別れようか…？」