◇レイナ's time◇
「レイナ、次指名入ったから」
「はい」
呼ばれて私は席を立った。私を指名してくれたお客様は慣れた感じでVIP席についた。
よく見た顔。不動産を経営している社長さんだ。
「いらっしゃいませ。お久しぶりですねー米山さん」
「レイナに会いたくなっちゃったんだ」
「そろそろだと思いましたよー。最近サーフィンやってますー?また焼けましたよね」
サーフィンが趣味だという彼は、前に見た時よりもかなり日焼けしていた。
久しぶりでも、お客の情報は覚えておかなければならなかった。
こういう仕事だからということ以外にも
もちろん理由がある。
「…ね、'アレ'またあるかな?」
周りに聞こえないように、さりげなく、かつ仲良くしてるように彼は耳元で囁いた。
「…ありますよ。'一本'でいいですか?」
「うん。じゃあコレ」
あらかじめ用意されていた、小さく丸めたお金を彼はこっそり私に渡した。
「少々お待ちくださいね」
私はニッコリ笑って席を立ち
カウンターにいるマスターに言った。
「米山様ボトル入ります。いつもので」
──ボトルを入れるのは合図なの。
「レイナ、次指名入ったから」
「はい」
呼ばれて私は席を立った。私を指名してくれたお客様は慣れた感じでVIP席についた。
よく見た顔。不動産を経営している社長さんだ。
「いらっしゃいませ。お久しぶりですねー米山さん」
「レイナに会いたくなっちゃったんだ」
「そろそろだと思いましたよー。最近サーフィンやってますー?また焼けましたよね」
サーフィンが趣味だという彼は、前に見た時よりもかなり日焼けしていた。
久しぶりでも、お客の情報は覚えておかなければならなかった。
こういう仕事だからということ以外にも
もちろん理由がある。
「…ね、'アレ'またあるかな?」
周りに聞こえないように、さりげなく、かつ仲良くしてるように彼は耳元で囁いた。
「…ありますよ。'一本'でいいですか?」
「うん。じゃあコレ」
あらかじめ用意されていた、小さく丸めたお金を彼はこっそり私に渡した。
「少々お待ちくださいね」
私はニッコリ笑って席を立ち
カウンターにいるマスターに言った。
「米山様ボトル入ります。いつもので」
──ボトルを入れるのは合図なの。