美夜を泣かせている事。
美夜を傷つけている事。

オレだって苦しいけど、それは自分勝手な都合のいい苦しみだって事は分かってる。

こんな事してる自分にも吐き気がするけど…レイナの事が好きだとやっぱり思ってしまう。

サイテーだ、オレって



あの大人な美夜が、泣き叫んでいてもオレの気は変わらなかった。

「ゴメンな…ゴメン…美夜…でもお前にはオレよりもっといい男がいるって」

「そんなの、男が都合よく使うセリフじゃない!そんな事思ってないくせに!」

「…ゴメン、でも本当にそう思ってるんだ」

「だったら私は透依がいいの!それ以上の男なんて要らない!」

「それは…もうムリだから分かってくれ…」

「どうしてなの?私には価値がないの?その彼女はスゴくいい女ってわけ?私、負けたわけ?」

「バカ、そういうんじゃないだろ?それに…人間的には美夜の方が大人だし、しっかりしてるし…向こうは全然違うから」

「じゃあ若いの?」

「歳なんて関係ないだろ」

「じゃよほどSexが良かったって事!?私より気持ち良かったとか」

「美夜…いい加減にしろよ…」

「だったら分かりやすい理由を教えてよ!!私の何がダメなの?」