寝てる夢子じゃなく、捨てて来いとまで言った俺に懐いてる…。



猫を連れてリビングに出て寝てるトムの上に置いてみた。



起きねぇし俺に寄って来るし…。



「ミルクあんじゃん…」



トムか夢子が買ったであろう猫用ミルクを説明書通りに作って与えてみた。



やべっ…。



キャワイイ…。



すっげぇカワイイ!!



「うまいにゃん?」

「ニャ」

「そうか。俺がお前なんかの為に作ってやったんだから有り難く思えよ?」

「ニャ~~!!」



夢子よりカワイイな。



ムリ、俺がコイツを飼う!!



「リツが猫語喋るとは…」

「もう捨てるなんて言わないよね?」

「寝たふりした甲斐があったな!!」

「だね!!」



ハメられた…。



でもマジカワイイんだもん…。



「会社で飼うしかねぇな…」

「えぇぇぇ~…」

「仕方ねぇだろ、マンションがダメなんだから」

「じゃあ引っ越せば?俺の部屋もさ、ね?」

「猫の代わりにトム捨てっか」

「やめてくれよお兄にゃん…」



何か暖かい…。