マジで身体が何個あっても足りないとはこのこと…。



「お久しぶりです若様」

「おう。親父は?」

「ただいまお戻りになられます」

「なら待ってる」

「家の零はちゃんとやってますでしょうか…」

「やってるやってる。十分すぎるくらい」

「粗相がありましたらすぐにおっしゃってくださいね?」

「あぁ…」



これが零の親父。



言っとくけどマジで厳しいんだ。



俺が零の親父に敬語を使わないのは親父からの教え。



親父いわく、俺の方が偉いからって。



ガキん時からこんな感じだった。



だから零は人前で俺と話すときは敬語なんだ。



マジで堅苦しい。



「おぉ、律汰。待たせてわるかったな」

「マジで。早く家に帰って寝てぇんだけど…」

「それじゃ、手短に。これを」



見合い写真?



この前は夢子の事気に行ったみたいだったのに…。



だから親父っていやだ。