それから半月経った頃だった。



「今日からお世話になります!!吉村斗夢です!!」



斗夢君がリツの会社にバイトで入った。



リツって心が広い…。



「夢、夢、リツがお前の彼氏なんだって!?」

「うん。王子様みたいでしょ?」

「見た目はな!!」

「そういえばどうするの?バイクの修理代…」

「兄貴が貸してくれた!!ついでに先輩達との縁も切れたし!!兄貴ってすげぇよな~」



斗夢君が『兄貴』って呼ぶとなんだか違う『兄貴』に聞こえる…。



よくこんなに素直に育ったよね…。



「トム、お前はこっち」

「俺何すればイイんですか?」

「これの勉強しろ」

「勉強…?」

「やる気があんなら成り上がれ。お前を弁護士にしてやる」

「マジで!?でも俺バカだし…」

「やる気次第だな」

「やります!!」



親はどうしようもナイ犯罪者。



でもあたし達兄弟は頑張って生きてます!!