「カイトさん・・・・じゃあ、何かお礼させてください」



生真面目な花音にカイトはくすっと笑う。



「お腹が空いているんだ 何か取るから一緒に食べてくれるかな?」



「カイトさん、カルボナーラは好きですか?」



材料はすべて買い物袋の中に入っている。



「パスタ料理は何でも好きだよ」



* * * * * *




「おいしいよ 手料理なんてすごく久しぶりだ」



一緒のテーブルについて自分が作った料理を食べてくれているなんて夢のようだ。



しかもおいしいと言ってくれている。


「うちは母子家庭なんです だからわたしが作る事が多いんです」


パスタをくるくると巻いて口に運ぶ。